ヘルパー養成講座が人気 非正規労働者サポートへ開講   2009/7/16

非正規労働者をサポートするため、徳島県就職支援機構(徳島市昭和町3)が開いている「ホームヘルパー2級養成講座」が人気だ。安価で資格を取れるとあって、例年、応募が定員を大きく上回る。今年は男性の割合が急増。昨秋からの不況による厳しい雇用情勢で、人材不足の介護職場に働き口を求める姿が浮き彫りになっている。

 講座は、前身の任意団体「県地域労使就職支援機構」が、厚生労働省の委託で2003年度から始めた。08年度までに11回開かれ、県内の280人が修了。うち機構が確認しているだけで183人が、就職の内定を得るなど効果を挙げている。

 受講料とテキスト代が無料だった初年度は、定員の約7倍の申し込みが殺到。6500円のテキスト代が必要になった以降も競争率は毎回2倍を超え、抽選で受講者を決めている。

 厚労省は08年度で事業を打ち切ったが、連合徳島などが支援機構を一般社団法人化し、今年4月に再スタート。徳島市の「非正規労働者等サポート事業」の委託を受け、講座を継続させた。

 今年の講座(7月6日開講、定員30人)は、同市の予算計上が遅れ、例年より募集開始がずれ込んだが、実質1週間で47人の応募があった。

 受講者のうち、男性は30代を中心に11人。昨年度までは男性が3、4人だったといい、加林章理事長は「職を失った非正規労働者が多いようだ。雇用情勢の厳しさを感じる」と話す。

 財団法人「介護労働安定センター」によると、介護労働者の離職率は21・6%と、他業種に比べて高い。「低賃金、重労働」とされ慢性的に人材難だ。

 3月に派遣会社を雇い止めになった徳島市内の男性受講者(44)は「介護職場は全然知らない世界だが、受講をきっかけに仕事を早く見つけたい」と話している。

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